お鈴のとりあえず毎日

マレーシア人の嫁とホーチミンで暮らすお話。

第四話 横綱との別れ

死ぬまでに絶対に言いたい言葉は「このままでは人工心肺から離脱できない」なのだが、先日この事を友人に話したら、「腕の良い麻酔医が必要だね」と綺麗なリターンが帰って来て、アワアワしてしまった。綺麗な逆サイドへのボールは、右足が左足のふくらはぎに当たって転んだ、あの時の中体連一回戦を思い出させるには十分なリターンだった。

我が家のストライカーでもある嫁が、今週マレーシアに帰る。息子の注射の関係だ。もちろんここホーチミンでも注射は可能であるが、そこには夫婦の思惑が裏側に影をひそめ、あたかも大義名分があるかの様に事が運ぶ。察するに、僕が深夜まで仕事をしているので、一人で一歳児と長時間戦うのは骨が折れるのだと思う。実家に戻れば、お爺ちゃんとお婆ちゃんの最強のカードを発動できる条件がそろうので、やはり居心地がいいのだろう。かくいう僕も、ストライカーが家を闊歩している時には隠している背中の羽をこれでもかと広げ、ホーチミンを飛び回ることができるのである。
ただ、ここはてなブログもどうやら、すでに嫁の監視下に入ってしまった様なので、やたらな事は書けない。先日も家で嫁を呼ぶ時に「横綱」と連呼していたら、Google先輩でYOKOZUNAと検索し始めて慌てて出勤した経験が、僕に危険を教えてくれているのである。しかしながら、最強の旦那を目指す僕がこの程度の圧迫に屈するはずがあろうか。声を大にしてここに書こう。 あぁーさみしいなぁ。

言いたいことも言えないこんな世の中じゃポイズン!