お鈴のとりあえず毎日

マレーシア人の嫁とホーチミンで暮らすお話。

第27話 バリカンとまゆげ

少し前のブログにも書いたが、髪の毛が硬いせいか、よくバリカンが壊れる。先日も切っている途中に動かなくなってしまい、息子のバリカンを借りて仕上げた。俺のことをウイルスか何かと勘違いしている嫁は、息子のバリカンを僕が使う事を嫌がっていた。その動きにイラッとしたので、息子のバリカンを洗わず無造作に洗面台に放置して俺はバイクで出勤した。平成の終わりを感じる風が頬をかすめ、坊主にしたばかりの頭皮はヘルメット中で湿った。

昨日はベトナムで3台目となるバリカンを買いにいつもの電気屋に行った。平日という事もあってか、お客さんより従業員の方が多いことをエスカレーターで気にしながら最上階に向かった。最上階の小さなスペースに4種類のバリカンがあり、どれにしよう迷っているとスタッフさんがプレッシャーをかけてきた。そのプレッシャーは無言で近くにたたずむというパターンのマークだったので、背中で「俺は坊主のプロだ。」と言わんばかりに4種類のバリカンを触っては首をかしげるという動きで応戦した。

普段なら一番安いやつを買うのだが、隣にある充電式のものに心が動かされていた。「世界はこれからAI、人工知能時代なのに、俺はコードレスのバリカンさえ買ったことがないなんてマズイ!時代に取り残される。」

もう気持ちを抑えることなんてできなかった。


意気揚々と帰宅。


お侍さんが新しい刀を手にすると試したくなる。まさにそんな気持ちだった。

新しいバリカンはなめらかで、いつもの半分ほどの時間で作業が終わった。定食食べたけど、まだちょっと食べたい時と同じ感覚が、洗面台の僕にそろりそろりと近ずいてきた。

まゆ毛しか残されていない。それはもう偶然でも運命でもない、必然だった。

自分に嘘なんてつけるはずがないのだから。

 

 

 

恐るならやるな、やるなら恐るなら。

第26話 トミカを床に走らせて

息子と2人でユーチューブをみていると、僕が小さい頃に観ていた忍たま乱太郎があったので、一緒に観ることにした。当時は気づかなかったが、主題歌がなかなかロックな歌詞で「ヤリたい子とヤッたもん勝ち、青春なら。」とのっけからハードにかましてくれた。やっぱり青春はそうでなきゃならないが、なかなか難しい話はだ。まずいろんな意味で勇気が必要で、80%、90いや、100%必要だ。そうさ100%勇気なのである。勇気の使い方は学校では教えてくれないが、こういったみじかななところで我々に教えてくれていたのだと思う。

 

 

息子の幼稚園の休みに合わせて、嫁と息子はマレーシアに行く予定だった。その日は18時のフライトであったが、少し前にメールでディレイの連絡が入っていた。嫁は久しぶりの実家だったので、朝からウキウキしているのが、モップをかけている後ろ姿から溢れていた。いつもなら、床に落ちているゴミと旦那である僕の区別がつかないほどに集中しているモップがけ七段の嫁も、今日ばかりは鼻歌まじりであった。息子はバカのひとつ覚えのトミカを床に走らせては、取りに行くという遊びに興じている。時折、お父さん見て見てと僕の視線を集めようとするが、そのトミカの遊びはすでに4万回ほど見ているから丁寧にお断りして、先に仕事に出かけた。
18時ごろに電話がなった。嫁からだ。悲しそうな声で「今日マレーシアに帰れないみたい。」と。事情を聞くと少し前に更新したパスポートとレジデンスカードの番号が一致しないためだと。続けてすでに2ヶ月くらい不法滞在になっているとの事だった。電話の向こうではこの事態を全く分かっていない息子が「スクールバスは、4人のれるね?」と斜め上な質問を嫁へと投げかけている声がうっすらと聞こえた。
ざっくり状況を聞くだけでもなかなか難しい問題なのは把握できた。とりあえず嫁にイミグレーションオフィスで待機するよに話し電話をきった。その時 僕は、とっても楽しみにしていたマレーシアへの帰省をどうにかさせてあげたい、などとは微塵も感じてはいない。頭をよぎったのは今夜の麻雀大会をどうすればいいか?だけであった。意気消沈して帰ってくる嫁を前にさすがに僕も「今日、麻雀行ってくる」とは言えない。ここでそんな危険牌は打てない。打ったら飛ぶ。焼き鳥もついてる、チップも相当持っていかれる。今俺に出来ることをやるしかなかった。
ミスターチュンや弁護士さんなどに事情を話すと、空港に知り合いがいてもしかしたら無理くりねじ込める可能性が出てきた。運良く飛行機の出発が遅れていたので、大慌てで必要な手続きをしてもらい、なんとか飛行機に乗れるようになった。ご尽力いただいた方々には感謝しかない。

 

 


レスリングの吉田沙保里さんが引退するというニュースが流れてきた。僕は全くレスリングの事はわからないが、吉田選手が最強という事は知っていた。
「相手が自分のタックルを研究して対策してくる、だから全員タックルで倒した。」というエピソードが大好きだ。
驚いたのは身長が157cmということ。「闘気や気迫がすごいと相手が巨大に見える」という例のアレは本当に存在する。

 


逆風はねのけ風に乗れクラシック

 

 

第25話 織田信長とボジョレーヌーヴォー

息子ももうじき3歳になろうとしている。言葉の数も増えてきているし、自分の好き嫌いなども出てきている。子育て中に迷う事は多々あるが、自分を育ててくれた母や父ならどうするのか?などと考えて行動の指針にしている。ビシネスの上でも、昔の上司ならなんて言うのか?や、どんなふうに改善したのか?などと考え参考にするし、困った時は直接相談させていただいたりする。つい最近も、もつ鍋屋での事を昔の上司に相談したばかりだ。
そんな時に思いついたのが、織田信長ならどうしたのか?とい考えかただ。あの荒くれ者たちが多くいた時代に日本をおさめた人物なので、僕のような雑魚の悩みなど秒で答えが出るに違いない。それから1週間ほど、織田さんを召喚して日々を過ごした。結果としては、ほとんどの問題に「打ち首じゃー」となってしまうので、秒で判断はできるが、解決した事にならなかった。マネジャーのミスターちゅんに至っては、空想上で12回ほど叩き切ってしまう結果に。そもそも、織田さんの考えかたができるなら、ここでブログなど書いてない。


結論:現代のビジネスには織田信長は適さない。


さぁ今年もこの時期が近ずいている。そう、ボジョレーヌーヴォーだ。
参考までにいつものをここに貼っておく。。


2000年:出来は上々で申し分の無い仕上がり
2001年:ここ10年で最高
2002年:過去10年で最高と言われた2001年を上回る出来栄え
2003年:100年に一度の出来
2004年:香りが良くなかなかの出来栄え
2005年:ここ数年で最高
2006年:昨年同様良い出来栄え
2007年:柔らかく果実味が豊かで上質な味わい
2008年:豊かな果実味と程良い酸味が調和した味
2009年:50年に一度の出来栄え
2010年:1950年以降最高の出来と言われた2009年と同等の出来
2011年:近年の当たり年である2009年に匹敵する出来
2012年:史上最悪の不作だが品質は良く健全。糖度と酸度のバランスが良く軽やか
2013年:ブドウの収穫量は少ないが、みずみずしさが感じられる素晴らしい品質
2014年:近年の当たり年である2009年と肩を並べるクオリティ
2015年:我がワイン人生最良のヌーヴォー
2016年:エレガントで酸味と果実味のバランスがとれた上品な味わい
2017年:豊満で朗らか、絹のようにしなやか。しかもフレッシュで輝かしい


今年のキャッチコピーも予想しておく。
「2015年に匹敵する出来栄え。太陽に吠えろ!」
ちなみに弊社でのボジョレーヌーヴォーの取り扱いはありません。

 


若者は好きにやれ。生傷はたやすな。棺桶に乗って漕ぎまくれ。

 

第24話 チームワークと闘いの舞

普段と違う行動が必要な時は意識していないと、勝手に普段の流れになってしまうことがある。そんな僕もかれこれ3日くらい歯磨き粉を買い忘れている。歯磨き粉が 「もう無理!」という状況から3日もひねり出していると、雀の涙くらいなら一生出るんじゃないかと錯覚すらする。最後の最後は歯ブラシを置き、下から丁寧に丸め、両手の親指でねじ込むように押し出すと、いつもの倍くらい出るパターンで、謎に、今日も買い忘すれるかもしれないから一応半分戻してみたりする。そんな今日は、嫁の歯磨き粉をもらいにもう一つの洗面台に行くと、ふうの空いた三種類の歯磨き粉が鎮座していて、「俺がひねりにひねってる時にコイツ」と文字には起こせない感情が湧いたので、歯磨き粉のCMくらいの量を歯ブラシに出して、贅沢な歯磨きをして出勤した。


少し前にエアコン掃除の仕事を始めたのだが、ありがたい事に多くの友人から応援を頂いている。これに関しては感謝が尽きない。そんな友人の1人が、「友達のお店のエアコンが効かないから掃除にこれるか」というか依頼を受けた。口コミが広がっていく事に喜びを感じてメールのやり取りを続けていると、場所がインドネシアのバリ島との事だった。インドネシア進出を段取る必要がありそうだ。友人から、「早くエアコンの効いた快適な暮らしができるようにダンスをしている、たたかいの舞です。」と一枚の写真が送られてきた。すぐに駆けつけてあげられない事に、心苦しさを感じている。

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何か宣伝ばかりしているようで気が引けるが、もつ鍋屋で起こった出来事も今日はリリースしておく。
チームで仕事をしていればミスはつきものだ。何も無い日は何もないくらいに毎日がハプニングの連続だが、先日起こった出来事はいつもとは違った。発端はありがちなオーダーの間違い。生ビール3つのオーダーが、もつ鍋3人前と間違えてオーダー。キッチンがすでに作った後に、この事をマネージャーが気づいた。僕はタバコを外で吸い、帰ってくるとスタッフがざわざわしていた。マネージャーから説明を受け、どうやったら生ビールともつ鍋を聞き間違えるのか?と、ピリっとしたが、「気をつけて」と優しく声をかけた。にも関わらず、マネージャーから、「社長が間違えたんですよ」と、まさかの戦闘開始のゴングを鳴らされた。わかりやすく説明すると、栽培マンにボコられるヤムチャが、戦闘力53万の私に仙豆も持たずに挑んでいるとでも表現したらわかっていただけるだろうか。ここまで力の差があると逆に冷静になれる。マネージャーの言い分を聞き、一つ一つ間違いを指摘して、逃げ道をなくしていった。豊臣秀吉がよく使った戦術にも似たそのやり方で、追い込んで行くと、「じゃー、カメラのチェックして」とマネージャーがさらに語気を強めた。僕は一向に構わない。「これでハッキリしちゃうよ、いいの?」と僕。完全に逃げ道を塞ぐ形は取りたくなかったが、それを望むのであれば、確かめざるをえない。お店も落ち着き録画の映像を観ると、生3とスタッフが言っているのにレジでもつ鍋3と入力している、二級河川の石ころのような後頭部がハッキリと映っていた。

 


小さな事業を自分の実力でまわすのではなく、大きな事業を他人の力を借りてまわしていくのが事業家である。

 

第23話 ブロッコリーとダイエット

今、一番自然な流れで言いたいダジャレは「佐賀市に有るか無いか、探しに歩かないか?」なので、もし佐賀市でなにかを失くしてしまったら大至急連絡してほしい。

 


最近の息子は幼稚園にもなれて朝から楽しそうしているが、週に一度くらいの割合で絶対に幼稚園にはいかないフォーメーションをとる。サッカー日本代表でいうとこのろの4-5-1。この布陣を敷かれると簡単には幼稚園に連れていけないので嫁も困っている。そんな時は決まって「じゃーお父さんに連れってもらって」と息子に話しかけるのだが、息子は慌てた感じであれだけ拒否していた幼稚園の準備を始める。嫁に悪気はないには分かっているが、お父さんと幼稚園に行く事が、罰ゲーム的な扱いなっている事に加え、そのカードが切られないために必死で幼稚園モードに切り替える息子の姿に涙を禁じ得ない。腹いせに、幼稚園で飾る七夕の短冊に「ブロッコリーの海に入りたい」と書いて息子に持たせた。

 

 

8月の半ばごろから3ヶ月限定でダイエットを始めている。痩せる理由は特にないが、太る理由はもっとないので始めることにした。
外食がとっても好きなので、働き始めてから15年以上食べたい物を食べ、迷ったらマヨってきた。総額2000万円ほどかけて築いたこの内臓脂肪だ。そう簡単に牙城は崩せないだろう。
地球に占める俺の割合が減っていくのに悲しみさえ感じるが、鈴木式ダイエットメゾット 鈴ザップは幕を開けた。今ならこのメゾットを税込99000円で販売もしている。
ちなみ去年やったデング熱 式ダイエット デンザップでは一週間に6キロほど痩せた。ベットで横になってればいい簡単なダイエットではあったが、海外なので通院費が予想外に高く、本家ライザップに近い金額がかかる事が難点。

 


日本ではプレミアムフライデーがあるようだが、いまいち実行されてないとテレビで優しそうなおじさんが言っていた。それを受けて月曜日を半休にするシャイニングマンデーなるものが代替え案として浮上しているという。難しい事はわからないが、やっぱり必要なのは  「Yeah! めっちゃホリディ」だと思う。

 


食べ過ぎても大丈夫。健康にはただちに影響はない。

 

第22話 ホワイト企業になりたくて

ホーチミンでもつ鍋屋をやって5年目に突入した。せっかくの海外だからという事で、毎朝 朝礼で「えいえいおーっ」と日本風にみんなでやっている。流石に毎日やっていると息もあってくる。4年前になぜ「えいえいおーっ」なのか、それはどんな意味なのかについて説明して以来、どのスタッフからも、この意味について聞かれたことはない。古いスタッフから新しいスタッフに受け継がれていると信じてはいるが、なんとなく雰囲気で言っている可能性は拭いきれない。店舗の文化はいい事も、悪い事も次々に伝わる。いい文化が伝わるのはとってもありがとうなのだが、悪い文化は時折ぶっ壊さないといけない。店舗の恥部を晒すようで恐縮ではあるが、うちのことでいうと、壁に寄りかかるという悪しき文化が存在する。それはお客さんがいても、である。今日はそんな文化を改善すべく、スタッフと話しあったドキュメンタリーをお届けする。
今日の話しあいでまず僕は、壁に寄りかかるのはダメな事を知っているかたずねた。ここで知らなかったとなれば、話は簡単で、ダメな事を説明すればいい。ただ、雇用契約書にルールなどが書かれていて、この件も もちろん盛り込まれている。そこにサインをもらっているので、みんなルール違反な事は理解していた。
次になぜそれをやるのかと聞くと、疲れたからと返ってきた。僕はスタッフのそんな事も分かったあげれなかったと猛烈に反省した。いままでは、寄りかかっているスタッフに「ダメだよ」と伝え、理由を聞いていなかった。原因も分からず闇雲に攻めても改善は生まれない。今日はその理由が分かったので、こう改善した。
今までは、30分休憩だったのを、1時間増やし休憩を1.5時間にした。もともと17時のオープンから18時まではそんなに忙しくないので、そこで休憩を1回まわそうというものだ。その後20:30には落ち着くのでそこでもう一度。時給で働いているスタッフが多いので、若干給料は減るが、疲れているのに働き続けるよりはいい。6時間分の時給が5時間分になるけど、疲れてしまうよりいい。スタッフからの悩みは柔軟に対応していきたいと思っている。
これでさらにスタッフとの関係は強固なものになった。しかしなぜかミーティング後すぐに2名のスタッフが辞めていった。きっと俺の優しさに甘えたくなかったのだと思う。残ったスタッフは恥ずかしいのか、俺から一番遠いサイドで集まり、こちらをチラチラ見ている。異国の地というのもあって、ついついスタッフには優しくなり過ぎてしまう自分がいる。

 


想いは常に手法の上流にあり。

 

 

第21話 花の終わり方

最近急激に成長してきている息子2歳のちんこを軽く叩いて、「おはよう」と2日間くらいしたら、完璧にコピーして、毎朝息子が俺の息子にあいさつをくれるようになった。俺から見ればどちらも息子であり、息子から見れば兄弟みたいなものなので意気投合するのは当然だ。

そんな息子も今月から幼稚園にお世話になっている。幼稚園に行けば楽しく遊んでいるようだが、そこに連れて行くまでに毎朝暴れ散らしている。お母さんと離れることを、この世の終わり くらいに捉えているのだろう。
幼稚園の先生は日本の方だし、友達との会話も当然日本語を使うので、これからの言語の成長は楽しみでもある。ぜひ息子には日本語の懐の深さを感じてもらいたい。例えば花の終わり方も、桜は散る、梅はこぼれる、菊は舞う、牡丹は崩れる、椿は落ちる など様々な表現があるし、“木漏れ日”という言葉は英語では存在しないと聞いた。木々から溢れる光に名前をつけた先人には感謝しかない。
いつもと違い、まじめな話をリリースしているついでに、もう一つまじめなお話を。
毎朝ニュースなどを見ていると、事務次官の方のセクハラ発言で、言った言わないでごちゃごちゃっとしている。このセクハラはなかなかにトリッキーな存在で、受け取った相手が不快かどうかにかかっている。上記で触れた「おはようちんこ」も読む人によっては不快になってしまう。今回のケースでは起こった出来事は1つでも、解釈は2つあるという事だ。ちなみに、ちんちんは1つだがタマタマは2つである。ありがとう、感謝しかない。

 


Oh! You smell nice. What perfume are you wearing? Peyong?
「あら いい香り。香水なに使ってるの?ペヤング?」